Qajaq

スキンカヤック(Qajaq)

基本、一人乗りの狩猟用のフネです。機動性を重視したデザインは言葉にできないぐらい美しく、グリーンランドスタイルにハマってしまった人たちの殆どが“コイツ”にやられてしまったのだと思います(笑)。サイズはユーザー用にカスタマイズしますので、同じ材を使って作ったとしても、それぞれが「世界唯一」になります。「自分だけのフネ」これもまた大きな魅力のひとつでしょう。QajaqUSAでは、作れない人のために代行して作る方々がいるようですが、QJでは極力「自分のフネは自分で作る」としたいものです。リクエストがあれば、そういったワークショップの開催も可能でしょう。QJにはカヤックを作る材を調達できるメンバーや、作り方をレクチャーできるメンバーがいます。ぜひご自分の手で世界に一つしかないフネを作ってみてください。本来は木のフレームを海獣の皮で覆った構造を持っていますが、日本の気候では海獣の皮を使用することは難しい(入手も困難)ので、キャンバスかバリスティックナイロンで作ることが多いです。
画像にマウスを乗せるとフレームが表示されます。スマホでご覧の方は画像の上からタッチしてみてください。

グリーンランドパドル

とりあえず「アイスクリームのヘラみたいな形」と言っておきましょう。ほかに例えようを知りません(笑)。ヨーロピアンパドルは先端にブレードが集中しているのに対し、グリーンランドパドルは先端から中央にかけてテーパー状に拡がっています。一見細く見えますが、ブレードの総面積で言うとヨーロピアンと大差は無いと思います。サイズは個人の好みに因るところですが、標準サイズということで、立った状態で腕をまっすぐ上へ伸ばして、中指の第一関節が引っ掛かるぐらいが丁度良いとされています。ショルダーの有無、ストームパドルなど、グリーンランドパドルにも様々な種類があります。

チュイリック

グリーンランドの王者、マリギアックいわく「チュイリックこそがグリーンランドスタイルの象徴であり、我々ハンターの魂だ」。それぐらい気合いの入ったアイテムなのでしょう。これを作るのは“お母さん”です。皮をなめし、採寸し、縫い合わせていく。なぜ継ぎ接ぎの箇所が多いかお分かりでしょうか。子供の時分に作ったチュイリックを成長に合わせてリサイズしていくからです。そして特徴的なスカート部分の長さ。ここ大事。試験に出ます(笑)。極寒の海で沈脱することを想像してみてください。そもそも沈脱には二種類あります。危機を察知して意識的に脱する場合と、身体の浮力が作用してしまう場合。このスカートの長さは後者を考慮してデザインされたものです。不意に沈して、身体がカヤックから抜けても、このスカートの長さがあれば、カヤックから離れることはないし、冷たい海水に晒されることもないのです。マシックを掴み、グッと身体を再びカヤック内に納め、あとはロールでリカバリー。グリーンランドの知恵であり、お母ちゃんの愛なんですな。ちなみに、アルファベット読みですっかり「チュイリック」という呼称が定着していますが、オリジナルは「doo-ee-leek」となるそうです。